第1回 シニアネットのフランチャイズ制度
ボラみみより情報局 事務局長
園部吉規
2002年6月
私は、この2月、3月に日米NPOインターンシップ・プログラムに参加し、アメリカのNPOで働く経験をしました。このプログラムは、JUCEE(日米コミュニティ・エデュケーション・アンド・エクスチェンジ)という日米のNPOを中心とした人材交流・育成プログラムを推進しているNPOによって主催され、「将来にわたり日本内外で市民活動および非営利セクターに係わっていく意志をもつ人」を対象とした教育プログラムです。このコーナーでは私が見てきたサンフランシスコのNPOを紹介するとともに、日米のNPO事情について私の感想をお伝えします。
私のインターン先だったシニアネット(SeniorNet)は、50歳以上の高齢者を対象にパソコンの技術を教え、高齢者の方の啓発を行うとともに、高齢者の方がもつ知識と智恵をそのパソコン技術を利用することで多くの人と分かち合うことをミッションとしています。現在、全米240以上のパソコン教室、3万人以上の会員(学ぶ人)、5千人のパソコンを教えるボランティアを抱える巨大NPOです。最近は海外にも教室を広げ、2001年には日本にも進出しています。
私のインターン先だったシニアネット(SeniorNet)は、50歳以上の高齢者を対象にパソコンの技術を教え、高齢者の方の啓発を行うとともに、高齢者の方がもつ知識と智恵をそのパソコン技術を利用することで多くの人と分かち合うことをミッションとしています。現在、全米240以上のパソコン教室、3万人以上の会員(学ぶ人)、5千人のパソコンを教えるボランティアを抱える巨大NPOです。最近は海外にも教室を広げ、2001年には日本にも進出しています。
これら全米の教室は、フランチャイズ制度によって管理・運営されています。フランチャイズ制度と言うと、コンビニの店舗展開を想像しますが、パソコン教室の全米展開に用いられていたのです。教室の開設のしかたは大きく2通りあって、スポンサーが出資して設立する場合と、既存のパソコン教室を管理下におく場合があります。
スポンサーが出資する場合は、まず、およそ270万円を出して教室を開設、3年後には費用が0になるというプランがシニアネットによって用意されています。一方後者は、元々地域コミュニティで開設されていたパソコン教室が、シニアネットの配下に入ることです。教室側はシニアネットから教師育成やテキストの提供を受けられる、パソコンを安く購入することができるなどのメリットがあります。
NPOがこのような制度を用いて、全米に教室を展開し、管理・運営しているのです。フランチャイズ制度の手法は、もともと営利企業のものです。が、シニアネットは、アメリカのNPO法にあたる法人格を取得しており、れっきとした公認の非営利団体です。日本でボランティア中心の団体ばかり見てきた私は、これがNPOなのかと驚きました。と同時にNPOでもここまで大きな規模になりうるのだ、と感じました。
本来、高齢者向けのパソコン教室というのは、地域コミュニティに根付いた活動です。地域に根ざした活動をしていると、その地域特有の事情が多々あり、なかなか他の地域に展開しようとは考えにくいのではないでしょうか。ただ、それぞれの地域では地域に根ざした活動をし、共有化できる情報や事業を本部組織が行う、その方が効率的に事業を進められることも多いのだと、シニアネットの活動を見ていて感じました。
もちろん、充実した事業を行うのに、必ずしも規模が大きい必要はありません。しかし、規模が大きくなることで、事業がしやすくなることも多々あります。
次回は、シニアネットが規模の大きさを活かしている点をご紹介します。
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