第1回
マキエリコの
オーストラリア海外リポート
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シドニーからボラみみスタッフがお届けする海外特集。国の違い、制度の違いはともあれ、「人の役に立ちたい」という思いは世界中に溢れています。オーストラリアの人々の「ボランティア」に対する考え方に触れながら、「ボランティアの心」というものを一緒に考えていきましょう。

日常に溢れるボランティア
  掲示板の写真オーストラリアの社会にすっかり浸透している「ボランティア」という言葉。人々の「ボランティア意識」もとても高いように感じられます。シドニーには、「ボラみみ」に相当するようなボランティア情報誌が存在しないにも関わらず、ボランティア活動をしている人は大勢います。つまり、人々がボランティア活動を始めるきっかけが日常に溢れていると言えます。病院や教会、学校に行けば、何らかの「ボランティア」受け入れ口があるし、新聞や各種フリーペーパーでも、ボランティアに関連した記事をよく見かけます。また、街中のいたるところに見られる「掲示板」の働きも大きいです。学校、病院、ショッピングセンターなど、人が集まる所には必ずと言ってよいほど「掲示板」が設置されており、誰でも自由に張り紙をすることができます。利用者が多く、信頼性も高い、とても素晴らしい文化です。  
  掲示されている情報の写真移民の人たちにボランティアで英語を教えている人、ひとり暮らしのお年寄りにランチを届けている人、大学の図書館で見回りをする学生ボランティア...「ボランティア活動というのは、自分の能力や趣味、エネルギーを活かして、人や社会に貢献することであり、それは結局自分の人生を豊かにするものでもある」、という考えが、人々の中に共通してあるようです。  

日本とオーストラリアのボランティアの違い
  定年退職後の人がボランティア活動をするのが決して珍しくないのが、オーストラリアのひとつの魅力です。高齢者が社会に貢献できる環境が整っているだけでなく、それを支える社会の体制もしっかりしています。  
  もうひとつの違いは、国家レベルのボランティア体制。日本に比べてとても組織化されていると言えます。先日、シドニーのあるNSW(ニュー・サウス・ウェールズ)州の中心的なボランティア組織、“Volunteer Centre Of NSW”を訪ね、ボランティア活動を始めたい人を対象に毎週行われる無料セッション(講座のようなもの)に参加してみました。ボランティア活動を始めたい人と、ボランティアを探している組織とのネットワークができているだけでなく、よりよい「ボランティア」を育成するための訓練も充実していました。  
 
Volunteer Centre Of NSW セッション風景写真
 
  オーストラリアは、民間のレベルでも国家のレベルでも、「ボランティア」というものがとても重要視されていて、「ボランティア先進国」と呼べるにふさわしい社会だと思います。しかし、オーストラリア人と比べて日本人のボランティア意識が低いわけでは決してありません。日本とオーストラリアの違いは、人々の「意欲」の違いではなく、単なる「制度」の違いなのです。日本がさらに、私たちの心の中にある「思いやりの心」をどんどん活かせる社会になるといいですね。  

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