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ボランティア添乗員 マルちゃんのであいふれあい

PROFILE

藤谷 マルミ
1945年12月生まれ。保育士、小学校教諭2級、ヘルパー2級の資格はあるがこれらの職業についたことは無し。毎年8月は、近くの巨峰ぶどう園のアルバイト。趣味は、花づくりと家庭菜園と旅行。特に鉄道の旅が好きで、毎月JR時刻表を買っている。現在、青春18切符を利用して、西国33ヶ所巡りをしている。この夏で満願の予定。添乗員の資格と旅行好きの経験を生かし、公私にわたり旅行を満喫中。

ご意見ご感想をお待ちしております。ボラみみより情報局まで。





INFORMATION

トラベルパレット
愛知県知事登録旅行業
第3-1214号
障害のある方の旅行をお手伝いしています。

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〒464-0841
名古屋市千種区覚王山通
9丁目18
覚王山センタービル1階

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052-753-7545

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052-308-3802

  (E-Mail )
sakurai@t-palette.jp




ハイビスカスのイラスト

 ニューカレドニア、ヌメアの空港には夜の10時半過ぎに到着した。家を出る時には寒くって、とっくりセーターと上着にマフラー姿だったから、一歩外へ出たらむし暑いこと、あっという間に常夏の国に着いた。

1日目

朝8時過ぎにはホテルを出た。全くのフリーで朝食もついていない。○○さんが調べてきた「朝市」でカフェオレとクロワッサンを食べることに決めていた。ホテルのすぐ下がビーチで、土曜日だから人が多い。まっ青な空と海が美しい。晴れ渡って、くらくらと目まいがしそうなほど暑かった。 朝市までバスに乗ろうと思ったが、彼女は歩くことが好きらしく、歩いて行きたいと言った。ビーチ沿いの歩道は、きちんと整備され、広くて段差もないので、2人で並んでいても歩きやすく、約40分ほどで着いた。朝何も食べていないのでお腹が空いていた。お勧めのカフェオレと大きなクロワッサンにしたら、暖かいカフェオレで余計に暑くなった。
 近くにあるココティエ広場という広い公園の周辺が一番のショッピング街になっている。彼女は、いろいろ買い物がしたくて、袖の付いた青地に白い大きな花模様のドレスやTシャツ、アクセサリーなどたくさん買った。つばの広い、飾りに花の付いた帽子も買って、そのまま被った。目が見えたら簡単に決められるのに、私の説明で色や形を判断することになる。生地の感触やアクセサリーの形などは、手で触れば大方わかるが、色はわからない。具体的な色や模様を説明する私の責任は重大であるが、楽しみながら、納得して買い物できたように思う。
 この国はフランス領で、公用語はフランス語であり、巷にはフランス語が飛び交っていた。初めて訪れた国だし、フランス語など一語もわからない。帰り道で方向を間違ったらしい。坂道を登って行ったら軍の施設らしい建物があり、入口付近に数人の男性がいた。一番わかりやすい場所にマクドナルドがあるので、それを英語で聞くとフランス語で返事が来た。ノーと言うと、奥の方へ若い格好良い男性を呼びに行ってくれた。その男性は近くの交差点までついて来てくれて、親切に教えてくれた。「すごいですね、誰にでも聞けるんですねー」と○○さんから感心されたが、いつの旅行も同じようなものである。
 マクドナルドで小休止して、帰りはバスに乗り、降りた所のビーチ沿いの木陰で腰を下ろした。 風がさわやかで気持ちが良い。目は見えなくても、風の心地良さ、波の音、鳥のさえずりは、見える人以上に感じ取ることができそうだ。

街の様子

2日目・3日目

 雲が多くてとても涼しい。40cmもありそうな、日本で言うホットドッグを買い、スーパーで買ったブドウやリンゴをビーチにあるベンチで、風に吹かれながら食べた。
 午後は、岸からたった5分くらいのカナール島へタクシーボートに乗った。珊瑚でできた小さな島で、たくさんの人が泳いだり水遊びをしていた。ビーチサンダルをはいて波打ち際を歩いた。歩くとザクッザクッと足が沈み込んでいく。○○さんは、昨日買った青いドレスを着て帽子も被っていたが、とても良く似合って素敵だった。
 この日の夜は台風のような暴風雨で恐ろしかった。翌日の天気を心配していたら、朝には小雨になり、出かける頃には明るく良いお天気になった。前の日の夕方、散歩の途中で○○さんは、青いドレスの色違いの赤いのを買い、この日は、それを着ていた。ホテルを出てから頂上まで1時間歩いて、「クワントロの丘」へハイキングをした。車道は整備されているが、きちんと歩道はなくて歩きづらく危険だった。他に歩いている人は見当たらず、頂上には2台、ツアーバスが来ていた。上に行くに従って景色が良くなるので、○○さんの写真を撮ったり、まっ赤なハイビスカスの花に手で触れたりして登った。歩くのには絶好の天気で風が気持ち良かった。
 通り道に日本語のメニューが出ていて、「天使のえび」とあった。それを話すと、食べたい、ということになりレストランへ行った。インターネットで調べたのだろう。○○さんは、普段全然歩いていないから歩きたい、と言って毎日3万歩ぐらい歩いた。ビーチ沿いの歩道は安全だったが、その他はデコボコだったり、歩道がなかったり、とても歩きづらく、そのつど「デコボコだよ」とか「段差あるよ」と言うつもりが、時々言い忘れてしまったり。反省することしきりである。

ビーチの様子

 家に戻って数日後、空港で私が預かったカメラの写真はどうだったか、メールをした。とてもうまく写っていると評判だし、旅行に行けたことは夢のようです、と返信メールが来た。フリータイムの同行旅行は初めての経験だったからか、無我夢中の5日間だった。それでも大変喜んでもらえたし、無事に帰ることができたから、一応良しとしたい。
 もし次に機会があったら、この経験を生かしたいと思う。

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