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◆特集◆ 「ボラみ隊が行く!」 ボランティア体験レポート編

児童労働問題とわたしの距離が近づいた、フェアトレード商品販売 〜特定非営利活動法人 アジア日本相互交流センターICAN(アイキャン)〜

「児童労働撲滅キャンペーン」参加

  2008年 5月 17日、途上国での児童労働の実態を訴えるイベント「2008児童労働撲滅キャンペーンin名古屋」 (NTT労働組合主催)が金山総合駅で開かれた。このイベントは04年から全国各地で行われており、名古屋では初めての開催。 児童労働には以前から興味関心を持っていたが、特に積極的に何かをしたりしたことはなかった。 そんなわたしが「ボラみみ.com」で登録団体一覧から「国際」の活動ジャンルで検索をしたことをきっかけに、 ICANと出合う。キャンペーン参加団体ICANのメンバーとしてフェアトレード商品を販売し、キャンペーンに参加した。

ICANと共にする一日にドキドキする

写真 携帯ストラップに。気軽にフェアトレードへ参加できる商品がいっぱい。

   朝9時集合。アスナル金山ステージ前に集まる黄色いTシャツが目に飛び込む。イベントには全国14のNPOやNGO団体が参加。主催者からの挨拶、一日の流れの説明がされた。わたしはICANメンバーと挨拶を交わす。NTT名古屋支社へ移動し、自分たちも黄色いTシャツに。着替えを終え、会場へ向かう途中、今日販売するICANのフェアトレード商品を乗せた車が金山に到着。商品の入った大きな袋をブース会場の連絡通路橋へ皆で手分けして運ぶ。

 ブースレイアウトをメンバー皆で検討しながら、パネルを貼り、商品の陳列を行う。これから16時までローテーションを組み、常時2名が販売を担当する。わたしは12時から13時と15時から16時を担当することになり、12時までイベント会場を見学することにした。
 アスナル金山のステージ会場では、中村保育園の園児たちの元気な歌声が会場を盛り上げていた。快晴の空の下、主催者等の挨拶や講演などを聞いた。
 12時になった。緊張するわたしに、一緒にブースに立つボランティア活動歴2年の彼女は、丁寧に教えてくれた。商品は訪れる人の興味を引いていた。多くの方とお話をする中で、肩の力が抜けていき、この状況を楽しめるようになってきていた。
 あっという間に昼食の時間。お弁当は主催者により用意されていた。彼女と一緒に休憩に入った。「楽しいから続けてる」という言葉が印象に残った。ちなみにお弁当の支給があるイベントは珍しいようであった。

商品の色彩に映るお母さんの明るさ

写真 ブースセッティング完了!たくさんの人が訪れた

   現地の状況をよく知るICANスタッフから、パネルを見ながらフィリピンのゴミ処分場で働く子どもたちの現状について伺うことができた。 フィリピンのお母さんたちは、とても明るいという。困窮した生活でも明るさとユーモアを忘れることはないと聞いた。 商品は、明るい色彩をもち、どれも個性的で一つとして同じものはない。ユーモラスな商品たちは、フィリピンのお母さんの明るさと強さに思えた。 皆がかわいいと手に取り、購入していく様子を伝えたいと思った。

少しの勇気がノックした新しい扉

写真 通りすがりの人も多く足を止めていた。
人々の交差する駅での交流を感じた。

   あっという間に午後4時になった。撤去作業は30分ほどで終了。売上金額はいつもより多いと知り、疲れが軽減する気がした。 最後に10分ほど会場の片隅で反省会を行った。

 その日、参加できる人が参加するスタイルのICAN。突然の参加希望のわたしが輪の中に入り、一日体験したことは、思いのほか深い内容だった。 知らなかった世界への扉が少し開いたように感じた。

■団体紹介 【特定非営利活動法人 アジア日本相互交流センター ICAN(アイキャン)】
 名古屋市中村区松原町1-24地域密着型ビジネス支援施設(COMBi 本陣)内N103
 TEL/FAX:052−908−9314
 E-mail:info@ican.or.jp
 URL:http://www.ican.or.jp/
人々の「ために」ではなく、人々と「ともに」をモットーにフィリピンと日本で活動を続けている。フェアトレード商品の販売を通じてゴミ処分場で働く子どもたちの生活改善を目指している。

■レポーター:S
主婦業がメインのライター。猪突猛進かけだし中。 あまのじゃくで負けず嫌い、30代のずぶとさも形成されつつある今日この頃。願いは、笑顔のある暮らしを大切にしたい。

 
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