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NGO・世界の子どもたちを貧困から守る会
絵画・作文コンクール入賞作品発表

世界の貧困の子どもたちに私ができること

2007年1月号の『ボラみみ』で紹介した、NGO・世界の子どもたちを貧困から守る会(以下「NGO Children」)」の、第3回絵画・作文コンクールに、今年も全国から応募があり、4月22日(日)、なごやボランティア・NPOセンターにて入賞者の表彰式が行われました。今回のコンクールの作品テーマは「世界の貧困の子どもたちに私ができること」。子どもたちなりの思いが込められた、心あたたまる作品の数々を、『ボラみみ』の誌面でご紹介させていただくことになりました。
第3回絵画・作文コンクールについて
テーマ:「世界の貧困の子どもたちに私ができること」

●応募資格: 小学生(満6歳〜満12歳) 国籍は問わない
●審査委員長: 加藤晴彦さん(俳優)
●応募数: 絵画の部 16点、作文の部 14点
●主催: NGO・世界の子どもたちを貧困から守る会
●後援:(財)日本ユニセフ協会、中日新聞社、JICA中部、
     (財)愛知県国際交流協会、(財)名古屋国際センター、
     ハイチの会、ニカラグアの会

作文の部

最優秀賞
優 秀 賞




 伊藤 真帆さん (茨城県結城市)
 大塚 絵美菜さん(埼玉県和光市)
 福永 葵さん  (兵庫県芦屋市)
 相原 秀哉さん (千葉県市川市)
 伊佐 碩恭さん (群馬県前橋市)
 後藤 のはらさん(秋田県平鹿郡)
作文の受賞
◆伊藤真帆さん(小学3年生)の作品
私にできることってなんだろう
 私のまわりにふとった人はたくさんいるけれど、やせほそっている人はいません。
 日本には、働いている子供はいないけど、貧しい国には、働いている子供が大ぜいいます。学校に行きたくてもいけない子供や、病気になってもお医者さんにかかれなくて、死んでしまう子供や赤ちゃんもたくさんいます。
 私は、そのような話を聞いたりテレビでみたりすると、とてもかわいそうに思うけれど私にはどうしていいかわかりません。
 私は、お母さんとこのことについて話し合ってみました。私にできることの一番目は、ユニセフなどに募金をすることです。そうすれば、かならず私のお金が、貧しい子供達に少しでも役立ってくれるからです。
 二番目は、そのような子供達のことをしることです。なぜ、食べ物が足りないのか、どうして子供のころから働かなくてはならないのか、病気なのにお医者さんにかかれないのか、どうして、なぜなんだろうと考える事だと思います。そしてそのなぜを理解するためにそんな子供達のことについての本を読んだりテレビを見たりすることです。
 三番目は、いつも日本に生まれた自分は、幸せなんだと思って、食べ物の好ききらいをせず、のこさずに食べることです。
 学校の給食で、パンやごはんを半分ものこしてすてたりして、毎日、食べ物が大きな袋に半分もすてられています。もったいないのに、今まで、一度も全員が給食をきれいにのこさず食べたことがありません。
 私のお母さんは、すいはんきについたお米を水であらってからざるにうつして、庭にくる鳥にあげています。こうすれば、お米がむだにならないからです。
 私にできることはなんだろう。その言葉をいつも心にとめて大人になりたいと思います。
◆福永葵さん(小学2年生)の作品
1年生になって、はじめているいあつめをしました。いるいあつめというのは、小さくなってきられなくなったものを、こまっている人にあげるということです。
 そして、おかあさんといっしょにたんすの中からおようふくを出しました。その中には、おきにいりだったくまちゃんのコートがありました。
 そのコートは、わたしがようちえんだったときに大すきで、まい日きていっていました。もこもこのくまちゃんがマフラーをつけていてとても、あたたかそうでした。
 そのコートをきるとわたしまで、あったかくなりました。「このくまちゃんのコートよろこんでくれるといいな。」それから、「このくまちゃんのコートをきてくれる子は、どんな子かな。」とおもいました。
 すると、なんだか、こころが、うきうきしました。
それをおかあさんにいうと、おかあさんは、「つぎにきる人が、すこしでもあったかくなったらいいね」といいました。
 でもわたしは、これから、わたしのふくをきてくれる子もあたたかくなるけど、わたしまでうきうきする気持ちでポカポカになりました。
 これからも、いるいあつめをしていきたいです。
そして、いまきている、おようふくをまたきてもらえるよう、大じにきます。
賞状を受け取る

絵画の部

最優秀賞
優 秀 賞




 安達 優心さん (名古屋市名東区)
 安達 倭さん  (名古屋市名東区)
 浅井 瑞紀さん (名古屋市瑞穂区)
 森田 一世さん (岡山県岡山市)
 朝比奈 祐佳さん(名古屋市東区)
 高柳 美里さん (名古屋市昭和区)
笑顔の受賞者のみなさん
絵画の受賞作品
(中央上)安達優心さんのコメント
地球には今も戦争をしている国があります。安全な水が飲めなくて、水くみが子供の仕事になっている国があります。労働条件が整っていない国があります。21世紀はぼくたちの時代です。世界中の人々が平等で平和になるようにぼくたちで働きかけよう。
(中央下)安達倭さんのコメント
ぼくの町の水はおいしくて安全です。世界中のみんなが水を大切にして安全にのめるようにしていけば、動物も、花も、虫も森も(自然も)貧困の国の人たちもみんな命をつなげていける気がします。
(右下)浅井瑞紀さんの絵に対する審査員のコメント
着ている服も顔も違いますがお互いが笑顔でいることが平和の証です。笑顔は大切です。
(左上)森田一世さんのコメント
ぼくはいろいろな人たちの話を聞いてあげたいと思います。すぐに外国へ出かけて行ったり、たくさんお金や物を送ったりすることはできないので、ニュースを正しく聞き取ったり、世界の人たちの話を聞いてあげたりしたいと思います。もちろん、ぼくの友だちにも、同じようにするつもりです。だから、この絵の中でぼくは、目をつぶって、耳を大きくしています。ぼくだったら、つらい時、話を聞いてほしいからです。
(右上)朝比奈祐佳さんの絵に対する審査員のコメント
助け合いのひとつに募金があります。子どもたちの力は小さいけれどみんなが力を合わせれば大人より力強いと思います。
(左下)高柳美里さんの絵に対する審査員のコメント
火の玉を美しいさくらの花に変えてしまう、なんとすばらしい発想でしょう。この思いをみんながもてば恐ろしい戦争は起きないでしょう。
■審査をしたNGO Childrenのメンバーの声
子どもたちがいろいろ考えていることに驚きました。とくに作文は、今回の最優秀賞作品のように、ご両親の話が出てくる作品が多いのが印象的で、親の影響、家庭教育の大切さを実感しました。

■NGO Children代表の廣田さんの声
今回は、広報の時期が遅れたこともあり、例年よりも応募数は少なかったものの、熱のこもった作品が多く見られました。「何とかしたい」という思いがいっぱいあるけれど、子どもとしてどうしたらいいのかわからない。文章や絵の上手い下手ではなく、そういう点が、審査員の目に留まったようです。
貧困について、一緒に考えていきましょう。私たちにできることをやっていきましょう。そういう思いやりの気持ちが世界に広がっていくように、これからもコンクールを続けていきたいと思います。

世界には、貧困による死、病気、家庭崩壊、無教育などに苦しんでいる子どもたちが多くいます。このコンクールは、同じ世代の子どもたちにも、「貧困とは何か」、「自分たちに出来ることはないのか」ということを一緒に考えていただき、純粋な心を、絵画、作文を通して表現していただこうという企画です。作品を制作することが、世界の貧困の現状と、それにあえぐ子どもたちがいることを学び、理解し、他人に対する思いやりの心を育む機会のひとつとなること、そして、子どもたちの作品を通して、私たち一人ひとりが何かに気づき、変わっていくきっかけとなること。それが、このコンクールに込められたNGO Childrenのメンバーの思いです。
INFORMATION
NGO・世界の子どもたちを貧困から守る会
2000年に設立し、理念に沿って講演、バザー、スタディツアーなど、他のNGOとも協力して活動しています。ネパールの孤児院支援やユニセフの活動に賛同して募金もしています。ぜひ仲間に入って活動しませんか。
◆募金のあて先
郵便振替口座 00870-4-204000
NGO・世界の子どもたちを貧困から守る会

〒450-0001
名古屋市中村区那古野1-44-17 嶋田ビル3階
(地下鉄「国際センター」駅より徒歩1分)
TEL:090-4184-5389 E-mail:hirota.zzk@nifty.com
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